慢性疾患

手関節部腱鞘炎(ケルバン腱鞘炎・尺側手根屈(伸)筋腱鞘炎)

ケルバン腱鞘炎

 親指側の手関節部で、ケルバン腱鞘炎をよく見かけます。親指を酷使する方や妊婦さん、授乳婦さんに多く見られます(図1)。ばね指と同じ仕組みで、親指を開くための腱(図2)に炎症が起こります。但しばね現象は起こりません。

 治療は腱鞘内注射が最も有効です。妊産婦の方は育児が落ち着くと症状も治まりやすくなります。手術まで行く方は稀です。

ケルバン腱鞘炎_01

(図1)

ケルバン腱鞘炎_02

(図2)

尺側手根屈(伸)筋腱鞘炎

 手関節の小指側が痛みます。これもよく見かけますが、手作業よりはスポーツや力仕事をする方に多いようです。屈筋のほうには(靭帯性)腱鞘はありませんので、腱鞘炎というよりは付着部症といった方が当を得ています。安静の上、注射や外用薬でよくなります。

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