慢性疾患 腰部脊柱管狭窄症 症状・病態 加齢や酷使、微小外傷の蓄積などによって変性した椎間関節突起や椎間板、黄色靭帯によって脊柱管が狭くなり、神経根、時に馬尾が圧迫されることにより起こります(図3)。 腰痛よりも下肢痛(坐骨神経痛、図1)が目立つのが特徴で、間歇跛行(図2)といって、例えば50メートル歩くと脚の痛みがだんだん強くなって歩けなくなるが、坐って休むとまた回復して50メートル歩ける、これを繰り返すという症状となることもあります。間歇跛行はひどくても、安静時は全く症状がないこともあります。 (図1)下肢の痛み (図2)間歇跛行 (図3)MRI 正常な脊髄 腰部脊柱管狭窄症 脊髄造影 治療 有名人で手術を受けた方が何人かおられて、マスコミなどで取り上げられましたが、私の印象では手術を受ける人は300人に1人くらいではないでしょうか。本疾病をいたずらに恐れる必要はなく、薬剤や点滴、理学療法で頑張れることが多いのです。頻度の高い疾患で、思い当たる症状の方も多いでしょう。早期に手術を検討するのは得策ではなく、保存治療で良くなられる方がほとんどです。 ぎっくり腰(急性腰痛症) 前の記事 五十肩(肩関節周囲炎) 次の記事