慢性疾患 テニス肘(上腕骨外上顆炎) 症状・病態 手首を上へ上げる動作を過度に行った結果、動力源の筋肉の起始部である、肘の外上顆(図2)に炎症が生じた状態です(図1)。手首を使いすぎて肘が痛くなるわけですから、原理を知らないと不思議な現象です。硬式テニスのバックハンドで痛めやすいため”テニス肘“と言われます。しかし、中高年の筋力の低下した女性が、家事などで手首を使いすぎたため発症することが最も一般的です。フライパンを持ち上げる、タオルを絞るなどの動きでズキッと痛みます。 (図2) (図1) 治療 痛みのため腕を使えないと、ますます筋力低下がひどくなりますので、早期に治療しましょう。消炎鎮痛剤や外用薬、物理療法(SSP、干渉波など)に加え、ステロイドの局所注射が著効を示すこともよくあります。ステロイドはこういった局所投与で最も威力を発揮し、全身投与で言われるような副作用はほとんどありません。私の33年間の臨床経験では、これまでにステロイドの局所注射の副作用で困ったことは一度もありません。 腰椎椎間板ヘルニア 前の記事 変形性股関節症 次の記事