慢性疾患 頚椎症 症状 症状は大きく3つに分けられます。 首・肩甲骨付近の痛みや肩こりなどの症状がでます。首を動かすと痛みが増します。(脊髄神経後枝の症状) 主に片方の首~肩~腕~手にかけての痛み、しびれ、力が入りにくいなどの症状です。これは脊髄の枝(神経根)の障害によるものです(神経根症=脊髄神経前枝の症状)。 両方の手足がしびれたり、動きが悪くなったりします。ひどくなると排尿や排便に異常が出たり、ぼたんかけが難しくなる、階段を降りるのがこわくなるなどの症状が出ます。 3まで進行することはほとんどなく、多くは保存療法で最大2~3ヵ月ほどで治癒します。そんなに恐れる疾患ではありません。 原因・病態 背骨をつなぎ、クッションの役目をしている椎間板は20歳過ぎから変性(老化現象)が始まると言われています。この変形が進むと椎間板にひびが入ったり、徐々に潰れてくるなどの変化をきたします。それに伴い骨が変形して出っ張り(骨棘)を生じますが、これが神経根に触れると神経根症になります(図1)。 (図1)クリックで拡大 神経根が腫れて悪循環になります。逆に神経根の腫れが消退することで治癒に至ります。レントゲンやMRI(図2)が診断の根拠となります。 (図2) レントゲン MRI 治療 良い姿勢を保ち、頚椎に対する負担をできるだけ減らすことが重要です、一般的には首を軽く前屈気味にするほうが神経への刺激が少なくなりますが、個人差があります。 治療としては、薬物療法(消炎鎮痛剤、筋弛緩剤など)、装具療法(カラー固定)、牽引療法(間欠牽引、持続牽引)、温熱療法などがあります。 慢性期になれば、マッサージ・リラクゼーション・ストレッチ・筋力強化などリハビリを行います。 肩凝り(頚肩腕症候群) 前の記事 寝違い症候群 次の記事